先週、2泊3日の日程で大阪・京都方面を旅行してきた際、1泊目は、大阪なんばのビジネスホテルで宿泊してきたのですが、2日目の早朝は、そのビジネスホテルから歩いて、大阪随一の繁華街ミナミを東西に流れる道頓堀川へと行き、道頓堀川(日本橋~浮庭橋間の両岸)の水辺に設けられている「とんぼりリバーウォーク」という遊歩道を歩いてきました。この遊歩道は、平成16年12月に設置されたそうです。
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そして、とんぼりリバーウォークの東端に位置する日本橋から、西端手前の深里橋まで、8本の橋を見学してきました。以下に、その8本の橋を紹介させて頂きます。


① 日本橋

初代の日本橋は、元和5年(1619年)に江戸幕府によって架橋され、水陸交通・経済・軍事において重要な交通路であった事から、江戸の日本橋と同じく公儀橋でした。その後何度か架け替えが行なわれ、現在の橋は昭和44年に架橋されました。とんぼりリバーウォークの東端に位置する橋で、私は今回、ここから遊歩道を歩いてきました。
ちなみに、大阪の日本橋は「にっぽんばし」、東京の日本橋は「にほんばし」と読みます。
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② 相合橋

近松門左衛門の浄瑠璃「心中重井筒」の一節にも中橋として登場している橋で、当初は「中橋」もしくは「新中橋」と呼ばれていましたが、後に、南側の芝居町と北側の遊女町を結ぶ艶なる橋ということから「相合橋」と呼ばれるようになりました。
昭和37年に架け替えられた現在の橋は、土木学会関西支部による「浪速の名橋50選」に選定されています。
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③ 太左衛門橋

風情が感じられる木製の橋で、橋名は、橋の東南角で歌舞伎の小屋を開いた興行師大坂太左衛門に由来するそうです。昭和33年に架け替えられた現在の橋は、規模は江戸時代のものとほとんど変わりませんが、3径間連続の合成桁という最新の技術が試されている実験的な橋でもあります。
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④ 戎橋

繁華街ミナミの中心に位置し、すぐ傍に巨大なグリコランナーが描かれている「グリコネオン」がある事でも有名な橋です。そのため観光客も多く、1日平均20万人(休日は35万人)もがこの橋を通行しています。橋の架設は、道頓堀川の開削とほぼ同時であったのではないかと云われています。
かつてはナンパスポットとしても有名だった事から、「ひっかけ橋」という異名もありました。
なお、戎橋については、平成21年5月23日の記事でも取り上げさせて頂きました。
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⑤ 道頓堀橋

一般には「御堂筋」と称される、大阪の中心部を南北に縦断する国道25号(現代の大阪市における南北幹線の基軸)が走る橋です。
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⑥ 新戎橋

初代の橋は明治26年に架橋され、その後、大正9年に架け替えられた後、戦災で焼け落ちました。
現在の橋は昭和38年に架け替えられたもので、昭和26年に架橋された先代の橋のの高欄が朱色であった事から、フレームに朱色を取り入れ、更に、歩道に白御影石、地覆に黒系の塗装を施す事で、高欄フレームの朱色と調和を図っています。
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⑦ 大黒橋

大黒橋が初めて架けられたのは、元和元年(1615年)に道頓堀川が開削されて間もない頃で、江戸時代初期の地図によると当初は「難波橋」または「下橋」と称されていたようですが、この橋が木津の大黒神社への参道にあたる事から、元禄時代以降は大黒橋と称されるようになりました。昭和5年に架橋された現在の橋は、重厚な雰囲気を醸し出す鉄筋コンクリートのアーチ橋です。
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⑧ 深里橋

初代の橋は、明治41年に市電の敷設事業によって架橋されました。市電が廃止されたため、現在は道路橋となっています。三径間のゲルバー式鋼鈑桁で、昭和時代初期らしい風格が漂っています。
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# by bridgelove | 2013-11-17 19:10 | 中部・近畿の橋

先月下旬、富山県の立山方面を旅行してきた際、私は立山町に鎮座する雄山神社中宮祈願殿を参拝・見学してきました。
ここは、明治初期の神仏分離により神社となり、雄山神社を構成する三社のうちの一社となりましたが、それ以前の神仏習合の時代はかなり仏教色が強かったお宮で、立山修験の一大拠点でもあり、芦峅寺(あしくらじ)と称されていました(つまり、神社というよりはほとんどお寺でした)。

しかし、廃仏毀釈により仏教色が濃厚であった立山信仰は大きな打撃を受け、沢山建ち並んでいた寺堂など関連施設の多くは破壊され、芦峅寺も境内は大幅に縮小されてしまいました。
とはいえ、雄山神社中宮祈願殿の境内を歩いてみると、鬱蒼と茂る木々に覆われた境内は、私にとっては今も十分広く感じました。

その境内のほぼ中央に位置しているのが、「斎戒橋」という小さな石橋です。
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雄山神社中宮祈願殿の境内を鳥居から奥に向かって伸びる参道は、境内の中程で二股(Y字)に分岐し、分岐点となる地(Y字の間)には立山開山御廟(霊山立山を開山し後に慈興上人と称された佐伯有頼公の御廟)が、そして、分岐点から西側に延びる参道の途中には祈願殿、その奥には立山大宮(西本殿)が、東側に延びる参道の奥には立山若宮(東本殿)が、それぞれ鎮座しています。
斎戒橋は、その分岐点のすぐ手前の参道上に位置しています。
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とても小さな橋ではありますが、立山大宮、立山若宮、立山開山御廟のいずれにお参りする場合でも参拝者は必ず通る事になる石橋で、その名の通りこの橋には、一種の結界ともいえる川をこの橋を通って渡る事で参拝者は自ずと斎戒をし心身共に清々しくなる、という意味が込められているのでしょう。
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# by bridgelove | 2013-10-14 23:48 | 神社仏閣の橋

平成20年1月にこのブログを開設して以来、左カラムに表示されているプロフィールの写真はずっと同じ写真を使い続けてきましたが、この度、そのプロフィール写真を初めて更新致しました!

新しい写真は、平成21年8月に、本四高速神戸管理センターのブリッジワールド事務局が主催するツアー「明石海峡大橋ブリッジワールド」に参加した際、世界最長の吊橋である明石海峡大橋の主塔屋上(海面から約289メートル地点)で撮影してきた写真です。
このブログでは初めて自分の顔を晒す事になりますが、まぁ、悪い事をしているわけではないですし、別にいいかなと(笑)。

ちなみに、橋の先に見えるのは淡路島です。
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# by bridgelove | 2013-10-01 22:42 | その他

以下は、東日本大震災で橋が崩落した場所に仮設橋を設置する作業等が紹介されている、YouTubeにアップロードされている動画です。



全長60mの橋のうち、その半分に相当する残り30mの復旧を行うのに、橋桁の設置に45分、床材のパネルを敷き詰めるのに7時間、計8時間程度で完了させてしまう、日本の高い技術力には感心させられます。

陸上自衛隊が使用したパネル橋MGBの事例も紹介されており、こちらは、全長40メートルの橋を8時間で組み立て完了していました。海外では戦車の通行にも用いられている程の強度を誇るそうです。

また、陸上自衛隊が使用した92式浮橋も紹介されており、これは、トラックの荷台に載せている箱型の機材を水上に滑り下ろすと、着水した途端僅か7秒でそれが橋に展開し、それらの橋を繋ぎ合わせるといかだ型の浮橋になるというものです。これも、戦車や重機の運搬が可能です。
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# by bridgelove | 2013-09-26 22:11 | その他

運搬が可能で、約10分間で幅約17mまでの川に架ける事ができる仮設橋「モバイルブリッジ」の公開実験が、今日、静岡県富士市内で行なわれました。
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この仮設橋は、災害時の交通インフラの迅速な復旧を目的に、広島大や軽金属メーカーなどが開発したもので、現地まで直接トレーラーで運ぶ事ができ、設置後は乗用車3台の走行に耐えられるそうです。

災害時には、人命救助に当たる大型の消防車両・警察車両・自衛隊車両、被災地に緊急物資を輸送する大型トラック、ガレキ除去や各種の復興作業等に当たる重機などの通行が不可欠となるため、「乗用車3台の走行に耐えられる」という程度の現状は、災害時の仮設橋としてはまだ少し能力不足である感は否めませんが、そのあたりは今後更に改良されていく事でしょう。
また、現段階では設置にクレーンが必要ですが、ゆくゆくは仮設橋だけで設置できるように改良されるそうです。
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今日の公開実験では、対岸に見立てた約16メートル先の土台に向かって橋を架ける作業が再現され、X字状に交差している軽合金製の構造体が、油圧式のシステムで折り畳まれている状態から段々と伸びていき、約10分間で設置を完了させ、設置完了後は乗用車による“渡り初め”が行われました。
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# by bridgelove | 2013-09-12 22:32 | これも橋?