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斜張橋と吊橋の違い

斜張橋(しゃちょうきょう)と吊橋(つりばし)の違いについては1月10日の記事でも説明させて頂きましたが、今日は改めて、より詳しくその違いを解説してみようと思います。

斜張橋と吊橋を同時に見比べてみるとその違いは明らかなのですが、しかし普通は、その両方を同時に見る機会はなかなかないため、橋に興味のない人であれば、斜張橋と吊橋の区別がついていない人の方が多いように思えます。

以下の図が、斜張橋と吊橋の構造の違いです。
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一般には、スパン(橋の両端の距離)が200mを超すと、橋の構造は斜張橋か吊橋になる事が多く、どちらの形式も長大橋に適した構造といえますが(但し斜張橋や吊橋は景観に優れている事から、短いスパンの橋でもあえてこれらの構造で造られる場合もあります)、では、斜張橋と吊橋とでは具体的にはどう違うのでしょうか?

上の図を見れば分かるように、斜張橋は、主塔から真っ直ぐに張られているケーブルが直接橋桁を支えていますが、それに対して吊橋は、橋桁を直接支えているのはハンガーロープで、メインケーブルはそれらのハンガーロープの重みによってたわんで曲線を描いています。この点が、両者の外見上の最大の違いといえます。
どちらの橋にも主塔があり、そこからは斜め下方にケーブルが延びているため、遠くから見ると確かにその外観は似ているのですが、斜張橋は直線美の、吊橋は曲線美の景観をそれぞれ作り出しているのです。

また、アンカーレッジ(アンカレイジとも云われます)は吊橋のみにあり、これも斜張橋と吊橋の大きな違いの一つです。
吊橋の場合、主塔から垂れているケーブルは、橋の両端にあるアンカーレッジという地中に造られた土台にしっかりと固定され、ケーブルが設計値以上弛む事がないように機能しています(但し規模の小さな吊橋の場合は、アンカーレッジを設けず、直接橋桁の両端にケーブルを固定している場合もあります)。

斜張橋と吊橋を比べた場合、力学的にどちらの橋が優れているかといえば、それは吊橋です。しかし、その分構造は吊橋の方が複雑になります。
最近は、技術的には中央スパン900mくらいまでの斜張橋を造る事が可能になってきていますが、それ以上のスパンの長い橋を造る場合は、橋の構造は吊橋となります。
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by bridgelove | 2008-04-05 20:34 | 橋に関する雑学 | Comments(0)