七条大橋 ~明治期の意匠を残す鴨川最古の橋~

私は先週、研修のため三重県の伊勢に行ってきたのですが、折角の機会なので、伊勢に向う途中、空き時間を利用して京都にも立ち寄って来ました。
京都では、JR京都駅から、京阪本線の七条駅まで歩いたのですが、その際、塩小路橋から撮影したのが、下の写真の七条大橋です。この橋は鴨川に架かる橋で、同じく鴨川に架かる、平成21年3月18日付の記事で紹介した三条大橋より、もっと下流にあります。
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江戸時代、鴨川の七条河原には、中州を挟んで二つの橋が架けられていたのですが、その後それが七条橋という一本の橋になりました。
現在の七条大橋は、京都市電の開業を見据えて、市電の荷重に耐えられる頑丈なアーチ橋として明治44年11月に起工し、大正2年3月に竣工しました。
「RC充腹アーチ」と呼ばれるこのアーチ橋は、黎明期のRCアーチの中でも群を抜いて巨大な橋で、橋長は81.9m、幅員は17.8mあり、鴨川に架かる現存する橋の中ではもっとも古い橋と云われています。

京都駅方面から東に進んで七条大橋を渡ると、橋を渡ってすぐの場所に三十三間堂、智積院、妙法院、京都国立博物館などがありますから、京都市民のみならず、市外から京都を訪れる観光客などにも馴染みのある橋として知られています。
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鴨川筋において明治期の意匠を唯一残す、欧風様式のそのハイカラな風貌には、近代化に勤しんだ当時の京都の面影が濃厚に見られ、産業遺産としも貴重な価値がある事から、七条大橋は平成20年には土木学会から「土木学会 選奨土木遺産」の認定も受けています。

ちなみに、七条大橋の高欄は、戦時中の金属供出により一度撤去され、その後木製やコンクリート製に替えられました。昭和61年にリニューアルされた現在の欄干は、三十三間堂の「通し矢」をモチーフにしたデザインとなっています。
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by bridgelove | 2012-02-28 06:35 | 中部・近畿の橋 | Comments(0)