阪神なんば線 淀川橋梁 ~両端に防潮扉のある鉄橋~

先月31日の記事で詳しく報告させて頂いたように、私は先月末、神戸で明石海峡大橋を見学してきたのですが、同橋を見学した後、私は神戸から大阪の伝法へ阪神なんば線の電車に乗って移動しました。
淀川を渡った直後の駅・伝法駅で降りた私は、淀川の堤防へと歩いて行き、ほんの数分前に電車で渡ってきたばかりの橋「淀川橋梁」を堤防から見学してきました。
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大阪を代表する大河・淀川(正確には、淀川下流に開削された全長約10km、幅約800mの「新淀川」という放水路)を渡る鉄道としては最も河口近くに架かっているこの鉄道橋は、中央を除くとガーターがないため、この橋を狙ってカメラを構えると、同橋を走る電車全体(最高10連)が障害物無しにキッチリとファインダーに納まるとして鉄道ファンにはよく知られている橋で、折角なので今回は私もここで電車の写真を撮ってきました。
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ところで、写真撮影スポットという点以外でも、この鉄橋には特筆・注目すべき要素があります。
この橋は、阪神なんば線の前身である「阪神西大阪線」開業以来の古い橋梁のため、橋脚の高さが極端に低く(近年の橋であればもっと高い位置に架橋されるはずです)、レールが敷かれている高さも堤防の高さよりも低い位置にあるため、電車に乗ってこの橋を渡ると、電車の窓からは川面が間近に見え、元々長い橋ではありますが実際にはその長さ以上に大河の迫力を感じるのです。

そして、この橋の両端には、その橋脚の低さから下の写真のように、高潮の時に水の浸入を防ぐ目的で、堤防の開口部を塞ぐ防潮扉が設けられています(下の写真はいずれも伝法側の防潮扉です)。
橋の両岸は海抜ゼロメートル地帯で、しかも橋そのものが極端に低い位置に架かっているため、安全のためにはこのような防潮扉が必要不可欠なのです。
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高潮の際にはこの防潮扉が閉められますが、その際は防潮扉によって線路が寸断される事になるため、当然電車は走る事ができなくなります。
今年の3月19日まで、この橋は阪神西大阪線という、都会の中の一ローカル線の橋に過ぎなかったのですが、翌20日、二つの県庁所在都市・神戸と奈良を結ぶ大動脈として阪神なんば線が開業した事により、現在この橋はその路線の一部となっており、そのため、もし淀川の水位が上がると神戸~奈良間の電車がストップする事になります。

ですから、そう遠くない将来、この橋は、防潮扉が必要のない、高い橋脚の橋として、恐らく架け替えられる事になると思います。
橋梁の防潮扉というのは、最近ではあまり見られなくなった、懐かしき“昭和の光景”の一つでもあるのです。
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by bridgelove | 2009-09-26 06:46 | 中部・近畿の橋